今回は心理学の中で分類される発達心理学について紹介したいと
思います。
発達心理学とは、身体発達に伴う
心の発達を科学的に解明することを目的として
生まれた分野である。
19世紀末から、
プライヤー(Preyer, W. T.)や
ホールを中心とする発達心理学が広まりつつあったが、
本格的な発展が見られるのはその先駆けとして、
ボールドウィンによるアイオワ児童福祉研究所の開設、
ゲゼル(Gesell, A.)による乳幼児の行動発達研究などが知られている。
この頃の発達心理学者らの関心は、
主に児童の知能や言語、知覚といった
発達過程のさまざまな側面に向けられていた。
現在でも広く知られる
マグロウ (McGraw, M. B.)の双生児研究や
ジャーシルド(Jersild, A. T.)の情緒研究が
実施されたのもこの頃である。
第二次世界大戦による停滞の後、
1950年~1960年代になって
現代に通じる発達心理学の大きな流れが形作られた。
1950年代の発達心理学の特徴として
「社会性の発達」が挙げられる。
それまでの子どもの発達過程に注目するアプローチではなく、
子どもを取り巻く他者(特に保護者)の存在にも関心が向き始め、
その影響力を解明する試みが始まった。
続く1960年代は、
発達心理学の中でも
最も著名な人物の一人であるピアジェ (Piaget, J.)に
最も著名な人物の一人であるピアジェ (Piaget, J.)に
多大な関心が集まった時期であった。
ピアジェの認知発達理論が注目された最大の要因として、
同時期の認知心理学の勃興がある。
同時期の認知心理学の勃興がある。
ピアジェの理論に対する注目は.
一大ブームといっても差し支えのないものであったが、
一方で、それまで主流を占めてきた
行動主義的学習理論の凋落をもたらすものでもあった。
現在の発達心理学では、乳幼児・児童期だけでなく、
中年期や老年期にも関心が拡大している。これは、これまで青年期以降大きな発達的変化はないということが
信じられてきたが、
成人期以降も上昇的変化があることが近年明らかになったためである。
成人期以降も上昇的変化があることが近年明らかになったためである。
生涯の発達的変化に注目する生涯発達心理学が芽生え
発展しつつある現状は、高齢化社会を迎える社会情勢を反映したものといえる。
参考文献
心理学検定 基本キーワード
著 一般社団法人日本心理学諸学会連合
(矢口幸康)
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