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アリ






1,アリとは






アリ類はハチ目アリ科に属し、世界から約 1 万種、

日本からは約 280 種が知られている。 

世界にはまだ未記載の種も残さ れており、

将来的には約 2 万種程度になると見積もられている。

 いずれの種も社会性を示し、

基本的には女王アリとハタラキアリからなるコロニーを形成している。

ハタラキアリは生殖能力のない雌である。



雄アリは交尾のために一時期に生み出されるにすぎない。  

一つの巣には種によって10 個体前後から

数百万個体レベルのハタラキアリがいて、大小様々な社会を形成する。

「社会」 を維持するにはさまざまな仕事が必要である。


卵を産むことは 女王アリの仕事であるが、

卵を飼育室へ運ぶこと、幼虫に餌を与えること、

新たな巣室を造ること、巣から出るゴミを処理すること、

巣外へ餌をとりにいくことなど、

アリはこれらの仕事 を分業でこなしている。


例えばオオズアリの仲間ではハタラアリに2型があり、

頭部の大きな兵隊アリもっぱら防衛や餌の解体に専念する。 

 他種のアリの労働によって生存する社会寄生とよばれる現象も知られている。


サムライアリでは他のアリを襲って、その幼虫や蛹を自分の巣に持ち帰る。

この「奴隷狩り」でさらわれた幼虫や繭は

サムライアリの巣で成虫のハタラキアリとなって、 

サムライアリのために働くことになる。  


これらの仕事に重要な役割を担っているのが大アゴである。 





アリの大アゴは基本的には三角形で、様々な用途に使われる。 

なかには細長い大アゴをもつアリもいる。

そのような種類のなかには「トラップ・アゴ」といって、

獲物に触れるとパチンと閉じることのできる仕組みをもつものもいる。

ウロコアリでは 大アゴ根元の突起と特殊な形をした上唇がこの仕掛けに重要である。


大アゴはほぼ 180°まで開き、

その際に根元の突起は上唇の左右の張り出しにロックされる。


そうして閉じる筋肉を引き絞って、

獲物に感覚毛が触れると、上唇が下にはずれ、

大アゴはバネ仕掛けのように閉まるのである。

[緒方 一夫]
世界から約 1 万種、
本からは約 280 種が知ら







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