
単位の基本となる時間(秒)と長さ(メートル)は
光や原子という、未来永劫、変化しない物を基準にして定められています。
それに比べると、重さの基準はかなり緩やかです。
1kgはパリにある、人為的に決められたキログラム原器の重さで定義されています。
ということで、質量の単位を原子の質量、
すなわち原子量で定義しようという動きがあります。
すなわち原子量で定義しようという動きがあります。
質量の定義は近い将来、変更される可能性があります。
2,単位と記号
メートル法を制定した時、長さは地球の子午線、重さは水で定義しようということになりました。
そこで、1気圧、3.98℃における水1(dm³)の質量を1kgと決めました。
1 (dm³)というとわかりにくいのですが、デシ=1/10なので、
1デシメートル=(1/10)× 100cm=10cm
つまり、
1(dm³)=(10cm) ³= 1000cm³= 1ℓとなりますので、
水1ℓが1kgとなるわけです。
ここで、3.98℃いう中途半端な温度は、
水の密度が最大になる温度を選んだためです(一般には「4℃」で表記することが多い)。
1799年にはこの重さと等しい重さの分銅を白金Ptでつくりキログラム原器としました。
これはアルシーヴ原器と呼ばれます。
ところが後にこのアルシーヴ原器と同じ質量の水を計測したところ、
体積が1000.028mℓであることがわかりました。
原器は重すぎたのです。
そこで1889年に改めて白金Pt90%、
イリジウム1r10%の合金で原器をつくり直し、この質量を1kgと定めました。
イリジウム1r10%の合金で原器をつくり直し、この質量を1kgと定めました。
この原器はパリの国際度量衡局に、
2重の気密容器で真空中に保護された状態で保管されています。
この時、同時にいくつかの原器がつくられ、そのうちの1つは日本にも来ました。
ただしこれは本物の原器より0.176mgだけ重すぎるそうです。
この時、同時にいくつかの原器がつくられ、そのうちの1つは日本にも来ました。
ただしこれは本物の原器より0.176mgだけ重すぎるそうです。
参考文献
「物理・化学」の
単位・記号がまとめてわかる事典
著 齋藤勝裕
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