薬理作用に基づかない薬物の治癒効果、つまり投薬の形式に伴う
心理効果(暗示作用)のことで、
薬理学的にまったく効果のない薬物を薬と思わせて患者に与え、
有効な作用が現れた場合をプラシーボ効果があったという。
病は気から、というように思い込みの力は強いようだ。
プラシーボ(英:placebo)とはプラセボともいい、
「気に入るようにしましょう」という意味のラテン語で、偽薬(にせ薬)のこと。
内服薬では乳糖、デンプンなどで形、色、味などを本物そっくりにつくり、
注射薬では食塩溶液などを用い、本物の薬と偽薬を客観的に評価するための
小道具として使われる。
慢性疾患や精神状態に影響を受けやすい疾患では、
プラシーボを投与しても、かなりの効果が現れる。
睡眠薬や鎮痛剤などでもよくみられる。
この心理効果は30〜40% 程度と言われている。
この心理効果は30〜40% 程度と言われている。
現在、医薬品を創製し、臨床効果を確かめるためには、
プラシーボを用いた二重盲検法が義務づけられている。
しかも、プラシーボには同一の薬効をもつ
既存の代表的薬物を用いるアクティブプラシーボによって行われる。
したがって、従来の効果のない薬物を用いる二重盲検法は特別の場合のみ許される。
プラシーボ効果は、薬剤の効果判定には大きな影響を与える。
なお、有効性のみならず、副作用についてもプラシーボ効果がみられることが明らかとなっている。
[幸保文治]
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