
1、地球とは
地球は太陽系に属する惑星の一つである。
酸素があり、かつ宇宙線の侵入を食い止める大気に囲まれ、
さらに水をもつために生物の繁栄をそこに生んでいる。
このような天体はほかに知られていない。
つまり、地球外生命体は現在の科学では認められていないということになる。
地球は質量にして、6.0×1024kg である。
重:木星<土星<海王星<天王星<地球
金星<火星<水星:軽
の順である。
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太陽から約1億5000万km(1天文単位)の平均距離を保ち、
(※もし太陽から地球まで500mとすると、地球の直径は42mm、太陽の直径は4.5mになる。)
金星と火星との間の位置にある。
また地球はまん丸というわけではなく、
回転楕円に近い形を持つ。
といっても、地球の赤道半径は約6378キロメートル、
極半径は約6357kmであって、その差は約20kmにすぎず、*偏平率は約1/300で、非常に小さい。
【偏平率(へんぺいりつ)......
地球がどれだけ完璧な円に近いかを表す値。
円もしくは球では値が 0 である。つぶれるに従って値は 1 に近づく。
また、タイヤの断面幅(S)に対する断面の高さ(H)の比率を表す数値でもあり、
偏平率(%)=H/S×100で求めることができる。
偏平率が低いほど接地幅は広がり、サイドウォール部が低くなる。】
そして、いみじくも地球の名に示されたように、
われわれが普通に「球」とよんでいるたいていのものよりも球に近い。
しかしながら、地球は非常に大きいので、そのわずかな偏平率のために、
地球を球とみなして天体観測によって得られた緯度・経度から
2点間の距離を求めると、ときに無視できない誤差となって現れる。
このようなわけで、地球の形が精密に求められている。
地球はリソスフェア(岩石圏)とそれよりも内部、水圏、気圏に分けられる。
このほかに生物圏がある。
リソスフェアは固体からなる部分が地球の主部を占め、核(コア)、マントル、地殻に分けられる。
水圏は大洋や湖沼、河川など水からなる部分をいう。
地下水も水圏に含められるので、地表近くではリソスフェアと水圏とが交じり合っていることになる。
気圏は大気からなる。
天体としての挙動をリソスフェア、水圏とともにするので、気体からなるが地球に入れられる。
ただし、地球の大きさは普通はリソスフェア、水圏について言う。
これらの各圏は互いに独立したものではなく、その構成物質のあるものは、
たとえば水圏をつくる水が水蒸気となって気圏に移るように、異なる圏の間を移動している。
生物圏もその空間はこれらの各圏の一部と重なっている。
社会科学的にまた文学的に異なる見方があるように、自然科学においても学問分野の違いによって地球の見方が異なる。
他の天体との関連性を忘れることのない天文学的見方、
地球内部から表層部までの全体像を求める見方、
地球の表層部における岩石を通してそこに生起した事件を知ろうとする見方、
地下資源の生産の場とみる見方、
あるいはまた現在および過去の生物の生活環境として地球をみる見方などの違いがある。
これらの総合が自然科学的な地球の姿である。
[木村敏雄]
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