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風力発電




↑風力発電機
風速6.5m/s、広い土地、近くに送電線がある
等の条件が必要である。




1,風力発電とは



風力で発電機を回転させる発電方式

風車はプロペラ形(水平軸式)とダリウス形(垂直軸式)がある。


風力の変動に対応して,発生した
電力は電池にたくわえられてから出力されるのが普通である。


多数の風車を設置して発電を行う場所を

ウィンドファームと呼び,アメリカ・カリフォルニア州で発達。




事業化が容易なため,大規模に実用化され

世界全体の設備容量は5932万kW(2005年末)である。


日本では924基,約93万kW(2004年度)で,青森県,北海道,秋田県などに多い。

クリーンなエネルギーであるが,高コストの克服が課題。


なお,風力発電量が多い国は

ドイツ,アメリカ,デンマーク,スペイン,インドなどである。


2,風力発電のメカニズム  





風の力で風車を回し、その回転運動を発電機に伝えて電気を起こす。


 風力エネルギーは風を受ける面積と空気の密度と風速の3乗に比例する。


風を受ける面積や空気の密度を一定にすると、


風速が2倍になると風力エネルギーは8倍になる。



この容器を風と捉えると…



E=1/2mv² 

 =1/2ρSvΔt×v²
 
 =1/2ρSv³Δt

仕事率P Pは単位時間あたりのエネルギーEなので、

P=E/Δt

 =1/2ρSv³ → ∝ 




風車は風の吹いてくる方向に向きを変え、 


常に風の力を最大限に受け取れる仕組みになっている。



台風などで風が強すぎるときは、風車が壊れないように可変ピッチが働き、

風を受けても風車が回らないようにするのである。



このように風力発電は、

風の運動エネルギーの約40%を電気エネルギーに変換できるため

効率性にも優れている。  



水平軸型風車(プロペラ型)と垂直軸風車の例を下図に示す。




両風車タイプとも風力のうち、力を利用するタイプと抗力を利用するタイプがある。



揚力型では図表2-3 に示すように、合成速度による揚力を利用して

風車主軸周りのトルクを発生させている。















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