
1,Jカーブ効果とは
変動相場制下で、為替(かわせ)相場の変化が
貿易収支の不均衡を短期的にさらに拡大させることによって
為替相場のオーバーシュートを引き起こす効果をいう。
為替相場の変化は一般に輸出入価格を変化させて
輸出入数量の変化を誘い、貿易収支を均衡させる働きをもつとされるが、
すぐにはそのような効果は現れない。
例として国際収支が赤字で円安となるケースを取り上げてみよう。
まず輸出面では、外貨建て価格が下がるが、
数量が増えるまでには時間がかかるので、それまでは外貨表示の輸出金額は減少する。
輸入面でも、円建て価格が上がっても数量は
すぐには減らないので、外貨表示の輸入金額はあまり減少しない。
こうして貿易収支は短期的にはかえって悪化し、円相場をさらに下落させる。
しかし、時間がたてば輸出数量の増加とともに輸出金額は増加に転じ、
輸入も数量の減少によって減り始める。
その結果、貿易収支は徐々に均衡に向かい、やがて黒字化する。
為替相場はそれを反映して円安から円高へ反転する。
このような動きがJ字型を呈するところからJカーブ効果とよばれる。
Jカーブ効果は1967年のポンド切下げのときの説明に使われたのが最初であり、
1977~78年(昭和52~53)に連続的に起こった
激しい円高の説明にも使われている。
[土屋六郎]
2,お酒のJカーブ効果とは

- 1981年にイギリスのマーモット博士らが、
- 飲酒量と死亡率との関係についての調査結果を発表した。
- グラフにするとこのようなJ字型曲線となる。
- 一日にビールに換算して、
- 350ml缶で2、3本程度のお酒を飲む人が、
- 最も心臓血管疾患のリスクが低いという結果が出た。
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