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地中海式農業



1,地中海式農業






地中海性気候、すなわち冬季は温暖・湿潤、

夏季は高温・乾燥の気候地域にみられる農業様式。

商品作物としての耐乾性樹木作物と自給作物としての小麦栽培に、

ヒツジ、ヤギの飼養を取り入れた有畜農業である。


とくに耐乾性作物であるオリーブ、イチジク、ブドウ、柑橘類、

コルクガシなどの栽培は有名で、なかでもオリーブは標式的な樹木といわれている。


伝統的な地中海式農業は、

小麦オリーブブドウの三大作物の栽培とヒツジの移牧を特徴とする。


しかし、灌漑農業の普及や農業改善事業の進展などで、

オレンジ、レモン、野菜・花卉類などのより商品性の高い作物の栽培が

盛んになる一方、移牧は衰退しつつある。

地中海式農業が典型的に発達する地中海沿岸地方では、

山地斜面まで石材などを利用した階段状耕地が造成され、

独特な景観をなしている(イタリアのアマルフィやチンクエ・テッレなど)。


イタリア半島南部やイベリア半島では大土地所有制度が残存し、

多くの零細農からなる農村では、

伝統的な農法による生産性の低い農業が営まれている。

地中海式農業地域としては、

このほか近代的な灌漑施設を整えたアメリカのカリフォルニア地方をはじめ、

チリ中部、アフリカ南西部、オーストラリア南部などがある。

[新井鎮久・井村博宣]









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