
1,酪農とは
乳牛を飼育して牛乳および乳製品の生産を行う農業経営。
近代的酪農は,早くから有畜の輪栽式農法を行い,
畜産物を日常の食品としていたヨーロッパで農業革命後に発展した。
日本では明治に乳牛が欧米から導入され,
牛乳と乳製品の生産が開始されたが,
当初は農業経営とは無縁の専業的なものであった。
第1次大戦前後から政府の保護育成政策と農村の不況,
北日本の凶作などの対策として有畜農業が普及し,
農民による酪農業も発展した。
第2次大戦で一時衰退した酪農は戦後,牛乳・乳製品の需要増大と
酪農振興法の制定などの振興政策により急速に進展した。
一般に乳牛は冷涼な気候を好み,また多量の飼料を必要とするため
高冷地での粗飼料を主体とした飼養方式が多く行われている。
一方で牛乳運搬の便利さなどにより都市近郊にも多く,
この場合は舎飼で濃厚飼料が主体となる。
1960年代に専業化が進み,
飼育戸数の減少と多頭化・合理化がみられたが,
1970年代には過剰化による生産抑制,
1980年代以後は貿易自由化に直面,酪農と肥育の兼営も増加している。

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