1,硫黄とは

元素記号はS。原子番号16,原子量32.059〜32.076。
比重2.07(α),1.96(β),1.92(λ,μ),融点119℃,沸点444.7℃。
きわめて古くから知られる非金属元素。
同素体が多いが,常温では黄色のα(斜方)硫黄,
95.5℃以上で濃褐色のβ(単斜)硫黄,119℃以上では液体のλ硫黄(黄色),
μ硫黄(褐色)が安定。
約350℃の液体硫黄を急冷すると弾性のあるゴム状硫黄となる。
水に不溶,ベンゼン,二硫化炭素に可溶。
空気中で燃やすと青い炎をあげて燃え亜硫酸ガスとなる。
硫酸,二硫化炭素の製造原料,ゴムの加硫,マッチ,火薬,医薬などに用いる。
硫化物,硫酸塩および天然硫黄として広く産する。
硫黄の生産は,日本では硫化物鉱石のばい焼,石油や天然ガスからの回収,
排煙脱硫からの回収により得ているが,ばい焼法は公害防止のため減っている。
メキシコ湾沿岸の油田地帯では地下の数多くの岩塩ドーム上に広大な硫黄鉱床が形成されており,
パイプで地下に水蒸気を圧入し,熱で溶かして吸い上げ(フラッシュ法。1917年発明),
池にためて固めるという大規模生産方式で採取している。
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