1,乳児期とは

新生児期も含めて,生後1年前後までの時期をいう。
ヒトの乳児はかなり未熟のまま生まれるので,乳児期を子宮外胎児期と呼ぶ研究者もいる。
無能力で無援性が強く,全面的に親の養護を必要とし,
人としての本来の特徴をまだ示していない。
運動性がことに未熟であるが,次第に発達が進み,
1年ぐらいで初めて直立二足歩行が可能になる。
最初は不快のとき泣くだけであったのが,
さまざまの発声をするようになり喃語が始まる。
1年前後には「まんま,ぶーぶー」など簡単な言葉を言うようになり,
真に人としての段階に達する。これをもって乳児期の終了とみなす。
乳児期は身心の発達にとって基本的に重要な時期で,
養護刺激 (母性的世話) が十分に与えられないと,
その後の成長にさまざまの障害を及ぼすことになる。
乳児は愛着行動(アタッチメント)を発達させ愛着の対象を特定人物 (母親) に求め,
強い結びつきを形成させると十分な成長を進めることが可能になるのである。
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