その13←ここをクリック
その後、二時間ほど勉強をして僕は何事もなく、平木家を後にした。
別に期待していたわけじゃないけど、
何か物足りなさは心のどこかにあった気がする。
しかし七時になる前には家に帰りたかったので、
女の子の家にあがったという余韻を後に残して慣れない電車に乗り、
急いで家まで帰ることにした。
あたりはすっかり暗くなっている。
「ただいま」
「おかえり」
台所にいる母の声が聞こえた。
「もうご飯出来ているわよ」
食卓には白米、生姜焼き、ポテトサラダにキンピラゴボウが置いてある。
ここは変わらないな。
慣れないことをしたせいか、今日はすごくお腹が減っている。
僕は手を洗い、制服を着替えもせず食事するようにした。
慣れないことをしたせいか、今日はすごくお腹が減っている。
僕は手を洗い、制服を着替えもせず食事するようにした。
「いただきます」
食卓には僕一人しかおらず、母は台所で明日のお弁当を作っている。
父はおそらく仕事だろう。
妹は今中学生で、今年受験ということもあってか、
この夕飯の時間に帰ってこないことが多い。
一人で食事することは嫌いじゃないが、テレビでもつけていないと、
あまりの静けさについつい心に隙間風が通るようで虚しくなってしまう。
食卓には僕一人しかおらず、母は台所で明日のお弁当を作っている。
父はおそらく仕事だろう。
妹は今中学生で、今年受験ということもあってか、
この夕飯の時間に帰ってこないことが多い。
一人で食事することは嫌いじゃないが、テレビでもつけていないと、
あまりの静けさについつい心に隙間風が通るようで虚しくなってしまう。
「そうだ、祐。お風呂洗ってくれない?今日お父さんいないのよ」
急な頼みにびっくりしたと同時に断る理由を探してしまった。
「えぇ?今日勉強しなきゃいけないのに」
「もうすぐテスト?」
「ああ」
「せっかく第一志望の高校入ったんだから、しっかり勉強するのよ」
「だったら、勉強させてくれ」
「それとこれとは別。
さっさとご飯食べて、風呂掃除してから、勉強することね」
母の戒めは間違っていないはずだが、
僕の意見はどこに追いやられたのか分からない。
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