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計画経済







1,計画経済とは




本来的には、経済発展が自然成長的に行われるのではなく、

社会の側からの「意識的制御」のもとに置かれているような国民経済をいう。


現実には、この「意識的制御」は国家が策定する計画と

その実施に対する国家的コントロールという形をとり、ソ連の例にみるように、

生産、流通、分配のほとんどすべてが

集権的な中央計画の統制下に置かれるというのが過去の通例であったが、

それだけが意識的制御の唯一の形態ではない。

労働者自主管理と市場経済を結合したユーゴスラビアの経済システムは

すでに1950年代にソ連型の集権的計画経済モデルから離脱しているし、

ハンガリーは1968年の経済改革で基本的に分権モデルに移行した。

その他のソ連、東欧諸国でも、集権制はいくらか緩和の方向に向かい、

1970年代末からは、より市場志向の強い「第三波」改革がハンガリーで開始された。

これに小平(とうしょうへい/トンシヤオピン)改革下の中国、

ついでペレストロイカ下のソ連が合流し「市場社会主義」に接近するかに思われたが、

この流れも1989年の「東欧革命」、1991年の「新ロシア革命」による

政治主導の体制転換で中断され、計画経済体制が崩壊することになった。

ひとり「社会主義市場経済」を掲げる中国の経済体制も

計画経済イメージとはきわめて異なる「市場社会主義」の一種といえないこともないが、

その経済的実体は、特殊な政治イデオロギー

(マルクス・レーニン主義、毛沢東思想)をたてまえとして維持する

開発独裁型資本主義の変種とみたほうがわかりやすい。


[佐藤経明]




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