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『落ち込み少女』第9章その12




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ドキッとした。

「そっか」

「あっ、絵具足りないから、美術室から取って来るわ」

そう言って、僕は立ちあがって、平木から離れた。

その言葉から逃げることした。

美術室に向けて、階段を上がっていると、女の子が降りてきた。



「羽塚くん、久しぶり」

委員会に行くと言った西山だ。


「どうしたんだ?もう委員会は終わったのか?」

「いや、まだなんだけど。

どれくらい進んでいるかなぁって、様子見ようと教室に向かっているの」

「そういえば、西山、僕とLINEしてたのをクラスメイトに言った?」

「あっ、ごめん。言っちゃまずかった?」

「いや、そんなことはないけど。付き合っていると勘違いされても、西山が困るだろ」


「それは大丈夫だよ、彼氏いるから」

がっくりした。

それは美少女に彼氏がいるというのは、いつ聞いても嬉しいことじゃない。

誰かのものになっているのは、何とも言えない空虚感にさいなまれる。

「西山は彼氏とは何してるの?」

「そうだね〜。買い物したり、映画を見たり、ごく普通だよ。

夏休みは旅行に行こうって言ってる」

「今までどれくらい付き合ってきたの?」

「う〜ん。10人くらいかな〜」

「すごいな。やっぱりモテるんだね」

「そうかな?羽塚くんもモテるイメージあるけど?」

否定はしないんだな。

「いや、僕は生憎の0だよ」

「そんなこと言って、実はもう平木さんと出来ているんじゃないの?。」

あなたがいたから、ふいにさっきの言葉が思い出した。

何だか恥ずかしくなってきた。

「僕の話はいいだろ」

「あっ、ごまかした〜」


「まっ、私自身、彼に興味があるわけじゃないけど」


「へえ、そうなんだ」


「それに私は彼に貞操をあげるつもりはないよ。」

「えっ、何で?」

「だって、彼、私と付き合っているというステータスが欲しいだけなんだもん。」



「じゃあ、何で付き合ってるのさ?」

「う〜ん。顔がタイプだったのと女って男と付き合っている方が色々とお得なの。」


「性格は気にしないの?」

「“性格が良ければいい”あれって綺麗事だと思うの。

そもそも性格が良いってよく分からないでしょ?」

自分のレールを自分で運転すると決めた人のセリフとは思えなかった。

それが西山にとっての我が道なのだろうか?


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