
今回は社会心理学に出てくるIATについて、紹介したいと思います。
IATとは心理テストのことです。
《Implicit Association Test 》の略であり、Implicit「潜在」
Association「連合」、Test「テスト」を意味する。
ここで使われる「潜在」とは、普段使う意味ではなく、心理学に基づく「潜在」である。
「潜在」とは人が自ら意識したり意図的に使うことができないという意味である。
潜在的態度とは、自分で意識することができないが無意識に持っている態度を指す。
ちなみに逆の意味で「顕在」という言葉もある。
「連合」とはいくつかの事柄が組になっていることを指す。
IATとは、ざっくり言うと
無意識に人が結びつけている事柄を知るためのテストである。
例を挙げるとある被験者Aさんに
・虫が描かれた数枚のカード
・花が描かれた数枚のカード
・ポジティブな言葉が書かれた数枚のカード
・ネガティブな言葉が書かれた数枚のカード
を見せる。
次に「ポジティブな言葉のカード」と「虫の描かれたカード」、
「ネガティブな言葉のカード」と「花が描かれたカード」に分類してもらい、
その分類した際にかかった時間を計る。
そして今度は「ポジティブな言葉のカード」と「花が描かれたカード」、
「ネガティブな言葉のカード」と「虫の描かれたカード」に分類してもらい、
これもタイムを計測する。
この実験では虫が苦手な人にとっては、「ネガティブ」と「虫」のカードを
選ぶタイムが「ポジティブ」と「虫」のカードを選ぶよりも早くなるという結果になる。
こうしたように本人が自覚していない潜在的なものを探り、
差別や偏見などを特定することに役立つものがこのIATである。
差別や偏見などを特定することに役立つものがこのIATである。
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