1,細胞とは
生物体を構成している単位。細胞膜につつまれた原形質の塊で,原則として自己増殖能をもつ。
多くの細胞は核をもち,真核細胞と呼ばれるが,細菌やラン藻のように核をもたず,
遺伝子が核様体として原形質中に散在するものもあり,これらは原核細胞と呼ばれる。
卵,精子,遊走子などの遊離細胞は球形かそれに近い形をしているが,
組織を形成している組織細胞はおのおのが押し合って多面体になることが多い。
植物細胞は一般に細胞壁につつまれる。
大きさは高等植物の組織細胞では直径15~70μm,動物では10~100μmが普通。
細菌のように小さなものから,ダチョウの卵細胞のように直径8cmに達するものもある。
細胞の構造は一般に原形質,後形質に分けられる。
原形質は普通核と細胞質に分かれ,細胞質にはミトコンドリア,ゴルジ体,小胞体などの細胞小器官が含まれる。
核は核膜で囲まれ,内部に仁,染色糸があり,核液で満たされている。
原形質が一時的あるいは永続的に特殊な働きをもった構造を示すとき,
これを異形質と呼ぶことがあり,筋原繊維,神経繊維などがその例である。
核は遺伝子の本体であるDNAを含み,細胞の遺伝形質発現を調節する。
単細胞生物を除き,一般に数多くの細胞が集まって生物体を構成しているが,
1個の卵細胞が細胞分裂によって数を増す過程で,さまざまな機能をもつ細胞へと分化する。
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