1,葉緑体とは

葉緑素 (クロロフィル) を含む色素体で,真核生物の細胞内にある光合成器官。
分裂によって増殖する。
葉緑素のほかに,
カロテノイド (カロテンとキサントフィルと呼ばれる黄色色素) を含むが,
通常緑色を示す。
斑 (ふ) 入り葉などで色素を欠くと白色体になり,
またトウガラシやトマトなどの果実が熟すと,
葉緑体のクロロフィルが失われて赤や黄の有色体になる。
葉緑体の外形は高等植物では直径約5μmのレンズ形であるが,
藻類などでは板状,星状,螺旋状,網状など種類によって特徴ある形となり,
かなり大きいものもある。
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↑葉緑体の構造 |
電子顕微鏡的には2重の膜で包まれ,
内部は下等植物では膜状構造であるラメラだけのものが多く,
デンプンの形成と貯蔵に関与する核様体をもつものもあるが,
高等植物では層状のラメラのほかに,
小面積のラメラがコイン状に積重なったグラナ構造も有し,核様体はない。
ラメラやグラナは色素を含み,光合成の明反応を行い,
それ以外の基質,すなわちストローマでは暗反応を行い,
デンプンなどをたくわえる。
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