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『落ち込み少女』第1章その2










「であるから、この物体Aにかかる力は



授業だ。今はまさに授業中だ。

無機質な緑黒の板、カッカッと軽快におどる白チョーク、

朝から咳がかった声を出すベテラン教師、

ペンを走らせる音、時計のチクタク、誰かの鼻の啜り声、誰かの寝息の音。

何の変哲はない。

ごくふつうの公立高校の授業。

始まった、また始まった。

誰もが経験することとはいえ

言葉しても学校の授業がこうもつまらないとは。

小説や漫画、エンターテイメントと呼ばれる

フィクションの世界で授業中の様態があまり語られない理由がよくわかる。


まぁ、物理法則や定理が証明された

この世界じゃこのつまらなさが味に合うのだろう。



でも、はそんなつまらなさからかけ離れたものを味わっていた。

別に面白いというわけではない。

「つまらない」の対義語は確かに「面白い」だが、

「かけ離れる」というのは、

ベクトルの方向が180°変化することでないだろう。

とにかく、今日の僕は違っていた。


なぜなら、

ふだんそこにはいない者が僕の右にいたのだから。




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