ロンドン大学で化学を専攻、さらにスピアマンのもとで心理学を研究し1929年学位を取得した。
しばらくイギリスで働いたのち、1937年にアメリカに渡りコロンビア大学などを経て
1944年からはイリノイ大学教授になる。
キャッテルの主な発見は、
因子分析法の使用による結晶性知能と流動性知能の発見である。
結晶性知能とは、学校で受けた教育や、
仕事・社会生活の中で得た実際の経験に基づいた知能である。
例えば、言葉の分析、単語力、語学能力などは、この結晶性知能によって行われる。
一方、流動性知能とは、新しいことを学習する知能や、
新しい環境に適応するための問題解決能力などのことである。
そして、結晶性知能の発達は、流動性知能によって左右される。
つまり、2人の人間が全く同じ経験を積んだ場合、
流動性知能の高い人の方が結晶性知能をより発達させることができる。
ただし、いかに流動性知能が高い人でも、
知能を発達させる環境(例;学校)に晒されなければ、
結晶性知能はあまり発達しない。
[宇津木保]
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