「だったら何?母に不満をぶつけろって?
そうすれば一体何をしでかすか、 他人のくせに偉そうに言わないで!」
正直怖かった。心臓がばくばく言って、今にも飛び出しそうで、
でも抑えきれない。
自分に酔っていたのかな。
熱くなりすぎてもうそんなこと忘れてしまった。
自分に酔っていたのかな。
「例え自分を育ててくれた親であろうと、
間違っていると思うのなら否定するべきだ!
ただ怒りや思いをぶつかるんじゃなく、丁寧に、論理的に。
そうすることでしか君の意志は主張できないだろう。」
「刃物を使う可能性があるのなら、隠しておけばいい。
君ももう十五歳だ。母親に力負けすることはないだろう。
暴力で向かってきたら、止めることは出来るはずだ
もしそれでも不安なら、僕がついていく。」
君ももう十五歳だ。母親に力負けすることはないだろう。
「いや、でも...」
いつのまにか僕は立ち上がっていた。
「君は二度、屋上から飛び降りたんだ!
それが君にとって、 母親にとってどれほど重大か分かっているのか!?
それが君にとって、
とことんぶつけるしかないだろう。
そこまでしなければならないことなんじゃないのか?この問題は! 」
ここまで叫んだのは生まれて初めてだ。
喉が痛いし、頭もクラクラする。
きっと僕も悩んでいるんだ。
まだ人生の折り返し地点にも達していない
十五歳の僕が考えた論理は果たして正しいのかどうか。
いや仮に正しくなかったとしても、
十五歳の僕が考えた論理は果たして正しいのかどうか。
今はそれよりも彼女が
自分という存在が無いという認識を勘違いだ と分からせる必要があるんだ。
自分という存在が無いという認識を勘違いだ
どんなに気を遣おうと、どんなに操られていようと、
自分がいないなんてことはあり得ないんだ。
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