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『落ち込み少女』第11章その3





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テストだけで気持ちが萎えたのに、

何で夏休みに宿題をやらなければならないんだ。

そんなに宿題を作れるなら、あんたらがやればいいじゃないか。

自分で問題を作って自分で解けば、勉強になるだろう。

僕らだって暇じゃない。

普段できないことをやらなければならないんだ。

冷房がガンガン効いた自室で昼間に寝たり、

親がいないリビングで映画を見たり、図書館や本屋に行ったり

まぁ、よくよく考えれば、夏休みじゃなくてもできることだなぁ。

僕にとって夏休みはただの長期休暇であって、八月ではない。

海や祭りに行くような中高生の青春とはほど遠い。

だからこそ、学校の宿題なんてやっている暇がないんだ


「宿題多そうだなぁ」

一人言のようにつぶやくと、

「まぁ、七月中に終われば問題ないわ」

やっぱりダメだ。この少女とは見ている観点がまったく違う。

一体どれだけ勉強したら、そんなことが言えるんだろうな。

「相変わらず君はすごい奴だと思わされるよ」

あの日、屋上に呼び出されて以来、君には驚かされてばかりだ。


「それは羽塚くんも同じよ」

「どういう意味だ?」

「さあ、わからないけど」

答えをはぐらかしたように聞こえる。

平木は帰る準備をした鞄から本を取り出して、読みだした。

いつものカバーのついた分厚い本だった。


もう聞いてしまおうか…。


「あのさ、連絡先を教えてくれないか?」



「私、携帯持ってないわよ」



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