スキップしてメイン コンテンツに移動

投稿

8月, 2019の投稿を表示しています

スペイン語

1,スペイン語 とは インドヨーロッパ語族のイタリック語派に属する、 * ロマンス諸語 の一つ。 ( * … 英語、フランス語、ドイツ語、イタリア語、 スペイン語、ポルトガル語、オランダ語、デンマーク語といった 現在、 西ヨーロッパ で使われている 主要な言語 は そのすべてが インド・ヨーロッパ語族 に属する言語であり、 こうした 西ヨーロッパ系の言語 は、さらに、 ロマンス諸語 と ゲルマン語派 という 二つの言語系統に大別されることになる。 ) スペインと中南米19ヵ国の公用語。 アメリカやフィリピンなどでも話され、話者数は4億2000万人。 国際連合の公用語の一つでもある。 もとは紀元前3世紀末からイベリア半島に侵入したローマ人の ラテン語 で、 これが民衆の方言として定着、分化した。 このうち 8世紀からのイスラム勢力に対するキリスト教徒の国土回復戦争(レコンキスタ)で 主導権をにぎったカスティーリャ王国の言語(カスティーリャ方言)が、 15世紀末の スペイン王国 の成立とともに標準語としての地位を獲得した。 中南米(ラテンアメリカ)では15世紀末からスペイン人征服者の言語 (おもに南部のアンダルシア方言)が先住民の言語を圧倒した。 スペイン語の語彙の多くはラテン語起源だが、 ギリシア語、バスク語、ケルト語派、ゲルマン語、 アラビア語などからの借用語もある。 母音は5つで、日本語のアイウエオにほぼ等しい。 文法ではとりわけ動詞の複雑な活用に屈折語の特徴をとどめている。 ◇成立の歴史から、カスティーリャ語ともいう。

静電気

1.静電気とは 電荷の分布が時間的に変化しないときの電気現象。 ( 電子 は移動しやすいので、電荷の分布は変化する) 摩擦による 帯電現象 、直流電圧のかかった導体より生ずる電界、 静止する電荷から生ずる電場などは、すべて静電気の問題である。 たとえば、乾燥した冬の日にドアのノブなどの金属に触ると、 金属に帯電していた 静電気 が指先に 放電 されて ピリリと感じる 。 また、合成繊維は吸湿性が少ないので摩擦で発生した静電気が帯電しやすい。 合成繊維の肌着が絡みつくのはそのためである。 これらの静電気のもたらす害を防ぐため、 帯電防止剤 が開発されている。 炭鉱ガス爆発のように、滞留している可燃物や爆発性ガスに静電気が放電されて大災害を起こすこともある。 静電気は、定義のように、時間的に変化のないときの電気現象であるが、 導体の静電誘導はおおよそ100万分の1秒程度の時間でおこるので、 これよりもゆっくりした時間変化のある場合についても静電気の理論はそのまま成立する。 静電気の基本法則は、電荷と電荷との間に働く電気力についての クーロンの法則 である。 [山口重雄]

食物連鎖

1,食物連鎖とは いわゆる食う者と食われる者の関係で結びついた生物間のつながり。 捕食連鎖 ,寄生連鎖, 腐生連鎖 などが区別される。 動物は終局的にはすべて 独立栄養 を営む緑色植物に依存し,典型的な捕食連鎖では, 緑色植物( 生産者 )→植食動物(一次 消費者 )→小型肉食動物(二次消費者) →大型肉食動物(三次消費者)の関係が成り立つ。 一般に連鎖の成員はその先行者より個体数が少なくなるのが普通で 緑色植物 を底辺にしたピラミッドが構成される。 寄生連鎖 では,一般に宿主より寄生動物の方が体が小さく個体密度が高い。 腐生連鎖 は落葉落枝や生物の遺体を食べる動物や微生物から始まるもので, 土壌中や海底などで中心的な役割を果たす。 食物連鎖の過程で起こる 放射性物質 などの 生物濃縮 が注目される。  自然界では単一の食物連鎖が独立して存在することは非常にまれで, 普通は多くの連鎖が相互に関連して 食物環 , 食物網 を形成する。

炭素

1.炭素とは 元素記号C, 原子番号 6, 原子量 12.0107。 周期表 14族 , 炭素族元素 に属する。 天然には単体として ダイヤモンド , 黒鉛  (→ 石墨  ) , 無定形炭素  (→ スズ  )  などの3種の 同素体 が存在するが, 化合物 としては 岩石圏 , 水圏 , 大気圏 , 生物圏 などに非常に豊富に存在する。 地殻中の存在量 200ppm,海水中の存在量 28 μg/ ℓ 。 比重はダイヤモンド 3.51,黒鉛 2.26,無定形炭素 1.8~2.1。 無定形炭素,黒鉛は 高温 では昇華する。 ダイヤモンドは,空気を遮断して2000℃に 熱する と黒鉛に変わり, 空気中では 710~900℃で 燃焼して 二酸化炭素 となる。  C 60  あるいは C 70  のように 炭素 だけから成る新たな系列の物質  ( フラーレン またはバックミンスターフラーレン) が合成されている。 高温 では 炭素 は鉄,アルミニウム,カルシウム,水素,硫黄, ケイ素などと反応して炭化物となる。 また 水素 , 酸素 , 窒素 などと共有結合により 有機化合物 をつくり, 天然物質あるいは合成物質としてほとんど無数に得られている。 同位体 の炭素 12は,1961年国際純正・応用化学連合により原子量の基準に選ばれ, 炭素 12の原子量は整数 12と定められた。 放射性同位体 の炭素 14は 半減期 5730年,大気上層部で生成, 生体中に広く分布する。 生体の死滅により減衰するので,木片,泥炭,骨,貝殻などの 年代測定  (約4万年前までの年代のもの) に利用される。

赤血球

1.赤血球とは 血液中に含まれる有形成分の一つ。 哺乳 類の 赤血球 は、中央がへこんだ円板状で 核 がない。 ヒトの赤血球の直径は約8μm、厚さは中央で1μm、周辺で2μmくらいである。 動物の種類によって形状に差があり、鳥類、爬虫 類、両生類、魚類などでは有核である。 ヒトの 赤血球 が、こうした形態をとるのは、できるだけ多くの ヘモグロビン を含み、 酸素の出入りに好都合なように進化したためと考えられている。  ヒトの赤血球数は血液1mm³中に成人男子でおよそ500万、女子で450万である。 したがって、身体全体では25兆にもなる。 また、1個の赤血球の表面積は約100μm³であるから、 全体ではおよそ2500~3000m ³ にも達する。 ヒトでは、こうした多数の赤血球によって広い表面積をもつことができ、 絶えず 酸素 と 二酸化炭素 の出し入れと、体内への運搬が可能となる。  ヒトの 赤血球 は、胎児の初期以外は骨髄でつくられ、成人では短骨、扁平 骨の骨髄で産生される。 腎臓 から分泌される造血ホルモンであるエリスロポエチンによって造血が刺激される。 赤血球は古くなると、おもに 脾臓 や 肝臓 にあるマクロファージ(大食細胞)によって破壊される。 赤血球 の平均寿命は120日であるから、毎日0.8%の 赤血球 が壊されていくことになる。 その量は平均毎秒200万個を超える量である。 しかし、生体は破壊に見合った数の 赤血球 を絶えず新生するため、全赤血球数は不変である。  ヒトの赤血球内には、約35%の高濃度に ヘモグロビン が含まれている。 ヘモグロビン は4個の構成成分が複雑な立体構造をつくり、生体における 酸素 、 二酸化炭素 の出入りと運搬に好都合なようにできている。 1ℓの血液に結合する酸素量は約200mℓほどである。 [本田良行]

緯度

1.緯度とは 地球にほぼ一致したなめらかな 回転楕円体 の 赤道面   (楕円体の中心を通って短軸に垂直な平面) と極との間の位置を表わすもの。 天文緯度,地理緯度,地心緯度の3種類がある。 天文緯度は,ある 地点 の地平面 (鉛直線に垂直な平面) と 回転楕円体の回転軸との交わる角。 地理緯度は,ある地点で回転楕円体に立てた垂直線が 赤道 面と交わる角。 地心緯度は,ある地点と回転楕円体の中心を結ぶ線と赤道面との交わる角。 天文緯度と地理緯度の差は小さく,最大で 20″~30″程度。 天文緯度と地心緯度との差は大きく,最大 11′程度。 天文緯度は直接観測から求められるが, 地球 (回転楕円体) の回転軸の移動や, 鉛直線の変動に伴って,緯度も変化する。 地図をつくる場合は,このような緯度は不便なので地理緯度を利用する。

大化の改新

1.大化の改新とは 645年夏, 中大兄皇子 ( 天智天皇 )を中心に中臣(藤原)鎌足ら 革新的な豪族が 蘇我大臣家 を滅ぼして開始した古 代 政治史上の大改革。 大化年間(645年−650年)の中央集権的諸改革をさすが, 広義 には701年の大宝律令制定までを含む。 年号を創始して大化元年とし,皇極天皇に代えて孝徳天皇を立て, 都を飛鳥から 難波宮 に移し,翌春,私有地・私有民の公地公民化,国・ 郡 ・里制による 地方行政権の朝廷集中,戸籍作製と班田収授の開始,田之調・戸別之調以下の税制改革など, 4綱目からなる 改新之詔 を公布,以後政治改革に努め,古代東アジア的な中央集権国家成立の出発点となった。 しかし改新之詔の諸制度がほぼ実現したのは,672年の 壬申の乱 以後の天武・持統朝であった。